ブログ

梅雨の湿気による不調におすすめの食べ物3選

梅雨になると湿気の影響で消化器系が弱りやすく、そのために不調になるケースが多いです。
梅雨の不調に対応できる手に入りやすいおすすめの食べ物3選をご紹介します。

 

梅雨に溜まりやすい要らない湿気を排泄させる食べ物3選

1.雑穀類
雑穀類は、繊維質が豊富で梅雨時は体の中に溜まりやすい要らない水分を繊維で絡め取ることができます。
特に普段から揚げ物やスパイスの効いた辛いもの、唐辛子やにんにくの効いた食事を好んで食べている場合は、余分な水分が熱化して粘度を増します。

雑穀

 

すると、尿として排泄しにくくなるため、繊維質の多いものを摂りながら出すことがおすすめです。
ご飯を炊く時に、十五穀米などのパックになったものを入れれば簡単に雑穀ご飯ができますね。

雑穀を単品で入れる時は、もち米、もち麦などのような「もち〇〇」でないものを選びます。
白米として普段食べているうるち米ともち米を比べた場合でも、もち米は粘りが強く要らない水分を排泄させる妨げになりやすいからです。

逆を言えば、下痢気味の時はお餅を食べると改善になります。

玄米を食べる時には注意点があります。
もともと胃腸が弱く、普段から未消化物が便に混ざることのある人は玄米をそのまま炊くと胃腸への負担になりやすいのです。

玄米には白米よりビタミンやミネラルなどの栄養が残っている点からも食べると良いのですが、胃腸が弱い人が玄米を食べる時は玄米がゆにするか炊飯前にしっかり浸水させてから炊くことをおすすめします。
または、そのままの玄米より消化しやすい発芽玄米を選んでみて下さい。

せっかくの食材でも消化に負担がかかり消化されずに排泄されてしまわないようにしましょう。


2.はと麦

はと麦も雑穀の一つですが、他の雑穀類よりいろいろな料理に使えるという便利さがあります。

はと麦は、イボ取りの生薬ヨクイニンの原料です。
カラダにこもった熱を冷まして水分代謝を促すため、浮腫みや重だるさ、下痢や軟便、関節の痛みのある人におすすめです。

はと麦

 

イボや吹き出物などは、要らない水分が熱化して粘度を増したものが皮膚に現れたものですから、はと麦に美肌効果が謳われているのも納得できるのではないでしょうか。

 

はと麦は、はと麦茶として夏の飲み物にもおすすめですし、炊飯用のはと麦はそのまま白米と一緒に炊くことができます。
また、煎ったはと麦(ポン菓子のように膨らませた物)はそのままスナック菓子のように食べることもできます。
それ以外でも、スープのクルトン代わりにしたり、ミネストローネにしてしまうとか、サラダのトッピングや、砕いてまぶしつけたらソテーの小麦粉代わりにもなります。

 

下に降ろす働きがあるため(要らない水分を尿として排泄するので)妊婦さんにはおすすめできません。
気をつけてくださいね。

 

3.豆類
豆類には、どれにもお腹を丈夫にさせて水分代謝を促す効果があります。
考えてみると、そろそろ梅雨に入るという時期から、えんどう豆、うすいえんどう(関西を中心に)、そら豆、枝豆・・・とフレッシュな豆類もたくさん出回ります。

 

本来の旬のものには、日本の季節の不調の改善や予防効果を持つものが多いのがわかります。
また、フレッシュな豆でなくても大豆、小豆、黒豆、ひよこ豆、白いんげんなど乾燥豆にも同様の効果があります。

 

ほとんどの豆類は食べても体を冷やしたり熱を加えることがないため、体に要らない水分が溜まって冷えている人も要らない水分が熱化してドロドロになっている人も食べることができて冷えや熱の変化を心配する必要がありません。

 

また、梅雨でも気温が低い日や蒸し暑い日でもさらに冷やしてしまうとかさらに熱くなるということがないのです。

 

そんな豆類の中で緑豆は体を冷やす性質を持ちます。

 

緑豆

日本では緑豆をそのまま食べることはあまりありませんが、緑豆もやしや緑豆春雨はスーパーでも購入できます。

 

豆の部分に体にこもった熱を冷まし、口内炎や目の充血、炎症のある吹き出物などにも効果がある豆です。
そのため、緑豆もやしは豆がついたまま調理したほうが良いですし、緑豆春雨は皮を取り除いて実の中にあるでんぷんだけで作られるためもやしの方が効能は高いと言えます。

 

梅雨の不調には何があるか?不調にならないためには?

おすすめした3つの食べ物は、薬膳で梅雨の湿気による不調予防と改善に効果があるとされるものです。

 

梅雨の不調には、浮腫み、重だるさ、下痢や軟便、頭痛、腰や膝などの関節の痛み、天井がぐるぐる回る回転性のめまいなどがあります。

 

これらの原因に共通なのは、体に要らない水分が溜まっているということです。
そもそも、なぜ水分代謝が悪くなるのかというと、空気中の水蒸気で体の要らない水分が呼吸や汗で排泄されにくくなることと、逆に体に入ってしまうということがあげられます。

 

本来丁度良い水分量より多くなるため、浮腫みや重だるさを感じ、湿気に弱い消化器系の働きが落ちるために尿として排泄されるはずの要らない水分が、腸に残り軟便や下痢になったり、関節に溜まって腰痛や膝痛の原因となると考えられています。

 

そのため、不調予防や改善におすすめした食べ物を食べながら、要らない水分を溜めにくくすることも大切です。

 

要らない水分を溜めないようにするためには胃腸を弱らせない食生活を

環境的に梅雨には湿気が体に溜まりやすい訳なので、それ以上溜めないようにするには胃腸を弱らせないことが大切です。

 

胃腸を弱らせる食べ物と食べ方があります。

 

脂っこいもの・揚げ物中心の食生活、スイーツや砂糖を使った甘い料理、コッテリしたご飯が進む味付けのもの、大量の乳製品、アルコール、そして冷たい食べ物飲み物です。

 

梅雨の季節はこれらをなるべく続けて摂らないようにしながら、おすすめした3つの食べ物、雑穀類、はと麦、豆類で、胃腸をじょうぶにしつつ溜まった水分を排泄する食生活を心がけましょう。なるべくとらないようにしていてもたまに食べた時にはなかったことにする薬膳を使ってください。

 

おすすめした3つの食べ物は比較的スーパーなどで手に入れやすいものです。

 

他にも体質や体の熱や冷えのバランスによっておすすめできる食べ物や飲み物もあります。

 

体調は一定ではありません。一つの食材、一つの食べ方に囚われすぎず体調を見ながら変えてくださいね。

 

 

【関連記事】

むくみはあなたの食生活が原因かも?薬膳で考えるむくみの原因と対策

ひよこ豆を使って夏の代謝アップ!薬膳カレーや薬膳サラダにひよこ豆を使う4つの理由と合わせるおすすめ食材

 

 

体質的に食べない方が良いものを、たまに食べてもなかったことにできる薬膳の知恵が学べる無料メール講座配信中

 

お知らせ 活動報告

2024/4/28

特別勉強会 3回目の「日本の食と日本人の健康を考えてみよう会」開講しました

2024年2月から月に一度のペースで外部講師をお招きして行っている『日本の食と日本人の健康を考えてみよう会』も4月22日(月)に3回目を迎えました。     3回目は農薬とは?から、遺伝子組み換えのメリットとリスク、ゲノム編集のメリットとデメリット、食品添加物と広範囲に渡りました。 農薬についてだけでもこれだけあります。  ・農薬の分類 ・農薬の使用目的 ・農薬の剤型 ・日本での農薬の現状と世界との比較 ・WHOで発がん性と示した農薬   体を作る食材の事を知らなければ選ぶ基 ...

ReadMore

お知らせ 中医学 活動報告 薬膳

2024/4/28

【活動報告】対面にて最短で基礎が学べる「きちんとわかる薬膳の基礎(全五回)」を開講しました

  2024年4月20日、21日の2日間で『きちんとわかる薬膳の基礎(全五回)』を対面にて開講しました。 4名の方が受講され、二日間で薬膳を始めるための中医学の基礎から食材の選び方、食材事典の読み方を学ばれました。 過去に、独学で学ばれたことがある方や単発で何度か他の方から学ばれたことがある方もいらっしゃいました。 日本人になじみがあるのは明治以降にオランダやドイツから入って来た西洋医学の考え方で、東洋医学の陰陽のバランスの取り方などの概念はあまり浸透していません。 そのため、これを本で学んだり ...

ReadMore

お知らせ 受講後の感想 活動報告

2024/4/22

【活動報告】怪しくない!面白い!東洋医学を実践するための気の話を開講しました

2024年4月24日(水)に二回目となる『怪しくない!面白い!東洋医学を実践するための気の話』を開講しました。     薬膳の基になる中医学では体の構成要素を「気・血・津液」の3つだと言います。   その中の「気」は元気、やる気、勇気など普段使っている言葉でも何となくは感じるもののハッキリとわかりにくいと誰もが思うものです。   そこで「気」にフォーカスして「気」とは一体どんなものなのか?をお伝えする講座となりました。   中国では日本の縄文時代以前から「 ...

ReadMore

お知らせ 活動報告

2024/3/24

【活動報告】朝日カルチャーセンタ―様にて『薬膳DE骨粗鬆症予防』を開講しました

2024年3月23日(土)13:00~14:30に朝日カルチャーセンターくずは教室様にて『薬膳DE骨粗鬆症予防』を開催しました。     女性は閉経後「骨粗鬆症」になりやすいことは、現代ではよく知られていることです。   閉経により女性ホルモンのエストロゲンの活性化は閉経前の1/10程度に下がると言われ、閉経前にあったエストロゲンによる脳、肝臓、腎臓、皮膚等への良い影響が減少することで更年期以降の様々な変化が見られます。   エストロゲンからの良い影響がなくなること ...

ReadMore

お知らせ 中医学 活動報告

2024/3/14

単発中医学講座『みんなの体の時間割  五臓のシステムが働くベストタイムを知ろう!』を開催しました

本日3月13日(水)10:00~12:00にオンラインにて「みんなの体の時間割~五臓のシステムが働くベストタイムを知ろう!」を開講しました。 月に一度のペースで過去に開催した単発講座(中医学・薬膳)の中でリクエストがあった講座を再開講しています。   体の時間割とは子午流注(しごるちゅう)」の事。中医学の基礎となる中国の古典であり医学書の『黄帝内経』に書かれています。   子午流注では、五臓六腑を自然界の一日の流れに沿って当てはめ、五臓六腑それぞれが最も活発に活動する時間帯と最も不活発 ...

ReadMore

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

森澤孝美

「なかったことにする薬膳」と「簡単エイジングケア薬膳」でアラフィフをサポートする簡単エイジングケア薬膳講師。お惣菜でも外食でも選び方の理論が分れば薬膳になる。レシピが無くてもコツを掴んで実践できるとご好評。個人セッションも受付中。 薬膳食療法専門指導士。中医学と薬膳を学んだ後、多忙で食事が手作りできない人でも取り入れられる簡単エイジングケア薬膳講座を展開。日本全国より受講される。

-ブログ
-, , , , , , , ,

© 2024 モーリー薬膳ラボ 簡単エイジングケア薬膳講師 森澤孝美 なかったことにする薬膳