2024年4月24日(水)に二回目となる『怪しくない!面白い!東洋医学を実践するための気の話』を開講しました。
薬膳の基になる中医学では体の構成要素を「気・血・津液」の3つだと言います。
その中の「気」は元気、やる気、勇気など普段使っている言葉でも何となくは感じるもののハッキリとわかりにくいと誰もが思うものです。
そこで「気」にフォーカスして「気」とは一体どんなものなのか?をお伝えする講座となりました。
中国では日本の縄文時代以前から「気」を表す文字があり、ほぼ現在中医学で言われている「気」の概念があります。
時代と共にその文字は変化して「气」になり「氣」になって行ったことがうかがえます。
米と言う文字が使われている所も注目ポイント。
米を炊く時に出てくる水蒸気とそれが広がり雲になり米を生育させる雨を降らせるものになる。
その米を食べることでエネルギーを得ることができます。
また、水蒸気は空気中に広がりそれを呼吸で吸うこともエネルギーを得ることになる。
この二つは中医学で言われている「気」を作る二つの大元です。
中国の「気」の考え方は日本の古典文学で使われる「気」の概念とは少し違います。
日本ではエネルギーというより、雰囲気や佇まりなどを表すことが多いのです。
そして、何かわからない不気味なもの「もののけ」を「物の気」と書いたりします。
ここから私達日本人が「気」を何かスピリチュアル的なものと感じる理由があるのかもしれません。
中国で「気」を目に見えるものとして数値化した事例から鍼灸や気功などはこの考え方を使っているという例をご紹介しました。
気を理解して東洋医学を使いこなすための「気」の講座でしたが、人は誰でも「気」を持っていてそれをうまく活用すれば心身ともに健康的な暮らしができます。
自分以外の第三者にも影響を与えるものだということが結論となりました。
ここに受講された方からのご感想をご紹介します。
池上正次さん (飲食業・鹿児島県在住)
今回「怪しくない!面白い!東洋医学を実践するための気の話」を受講しようと思ったのは、天気や陽気、元気など気を使った言葉があるように気はとても身近なものとして感じているが、、一方で何か分からないというか掴みどころがないというか、そのように感じている気について少しでも理解できたらと思ったからです。
内容としては気の起源・歴史的な話から始まり、中国と日本の気の考え方捉え方の違い、東洋医学・中医学の気の考え方、最後はどう気を作り、巡らせるのかといった養生の話まで盛りだくさんの内容でした。
特に個人的には中国と日本の気の考え方捉え方の違いは興味深かったです。中国はどちらかと言えば物質的なもの、日本はどちらかといえば精神的なもののように感じました。どちらが正しいとかじゃなくて、両方の考え方を知っておくと立体的というか奥行きのある理解ができるのかなと感じました(人に説明するのはなかなか難しいとは思いますが笑)
また「薬膳の基礎講座」で習ったことの復習や、中医学の気の種類・分類も勉強になりました。
最後の養生のところは睡眠・食事・適度な運動とよくあたりまえに言わることを詳しく教えて頂きました。モーリー先生のメルマガを読んでいるのでこの3つの大事さは分っているつもりですが、ふと気づくと忘れていたり見落としていたりすることがあるのでこの機会にもう一度意識したいところです(それでも自分の欲に負けて忘れてしまいそうです!!)
ちなみに私は以前気功の教室に通って、導引術を習い、今でも毎朝やっていますが、たまにさぼった日は何となく体の動きが重いというか鈍いというかそんな風に感じます。その時に「気が巡っている、巡っていない」とはこういう感覚なんだと認識します。
今までよりは少しは理解が深まったと思う「氣」についてですが、「氣」に関する本もたくさん出ているということだったので、それだけ奥深いものだということが分かりました。個人的には目に見えないものだけに日頃から少しでも意識する必要があるということを再確認しました。
この講座は、過去に開催した講座の中で再開講のご希望の多かったものです。
これからもリクエストをいただいた講座に関しては随時開講させていただきます。
ご要望はこちらからお寄せ下さい。
ご受講くださった皆さま、ありがとうございました。