毎年健康診断や人間ドックを受けていますか?
更年期以降は、それまで女性ホルモンエストロゲンが制御していたことが、分泌が減少することにより様々な不調として現れる世代です。
年に一度の検診が推奨されていますが、日本人の部位別がん発症数、死亡数共に5位までに入る胃がん。
検診では普通胃部エックス線検査があり、バリウムを飲んでレントゲンを撮る検査になります。
バリウムは硫酸バリウムと言い、胃や腸から吸収されないため安全な造影剤として通常のエックス線写真では見えにくい臓器や部位を見るために使われます。
最近、バリウムは飲みやすくなっていますが飲んだ後、下剤で出さなければならないのです。
時々、下剤をかけてもバリウムが排泄されずに医療機関にかかる人もいると聞きます。
検査の後に、少しでも早くバリウムを排泄するために薬膳の視点からおすすめの食事があります。
それは、消化器系に当たる脾の機能を高める食材をスープや汁物、鍋物で消化の良い調理法で食べることです。
目次
バリウム後にスープや汁物、鍋物をおすすめする理由
バリウムが、24時間経っても体から出ない時や膨満感や腹痛が続く時は、腸内で固まり始めている可能性があります。
そうなると、酷い便秘になってしまうため医療機関の受診が必要です。
バリウムを早く排泄するために、検査機関では下剤と共に水を飲むよう指導され、その場でペットボトルの水がもらえる場合もあります。
この下剤と通常より大量の水分がポイントです。
胃部エックス線検査は前日の21:00以降の絶飲食が基本なので、体は必要水分が不足気味です。
特に、夏の暑い時期に検査開場に着くまでに汗をかく時などはなおさらでしょう。
これを踏まえて、バリウム検査後に早くバリウムを排泄させるためには、スープや汁物を食べることをおすすめします。
大量の水はなかなか一度には飲めません。でも、スープや汁物、鍋料理等ならスープを吸った具も食べることから、ただ水分を摂るよりも意外と多くの水分を摂ることができるからです。
バリウムを早く排泄するためには消化の良い調理法で
前日の21:00から何も食べていないので、見るものは何でも食べたいほどお腹が空いていますよね?
でも、いきなり分厚い肉や揚げ物などを食べても良いのは、消化力がもともと高く便秘を一切しない人。
反対に胃腸が弱めなら、バリウムを早く出すためになるべく消化の良い調理法で作られたものがおすすめです。
消化に時間がかかっているとバリウムを押し出す便が作られず、なかなかバリウムが排泄されないからです。
消化の良い調理法は温かい状態で食べるもので、柔らかく煮たもの。脂っこくなくさっぱりしたものがこれに当たります。
これはやはりスープや汁物、鍋料理になりますね。
スープはスープでも夏の冷たいガスパチョなどではなく、温かい野菜スープや豚汁などがおすすめです。
消化器系の機能を高めてバリウムの排泄を促す食材
消化器系に当たる五臓の脾の機能を高める食材は、芋類、豆類、かぼちゃ、とうもろこし、きのこ類、白身魚などです。
他にも胃薬の名前にもなっているキャベジンを含むキャベツや大根も消化機能を高めます。
これらの野菜やきのこには適度な食物繊維も含まれるため、便通を促します。
水分を摂っても、水巡りが悪く出すのが苦手は人は浮腫みやすくなっても便の排泄ができない場合があります。
なので、要らない水分(どぶの水)を出すのが得意な豆類・かぼちゃ・とうもろこし・白身魚なども食べることで消化機能を高めながらどぶの水を排泄するため下痢にはなりますが早くバリウムを排泄することができると考えます。
バリウム後の食事におすすめは消化器系の働きを高める食材をつかったスープや汁物、鍋料理
今まで、お伝えしてきたように、バリウムを早く排泄するためには、水分を含んだ温かく消化の良い調理法で作られたものを基本に、消化系の働きを高める芋類・豆類・かぼちゃ・きのこなどを使って作ります。
じゃがいも・にんじん・かぼちゃ・きのこ類・キャベツなどをたっぷり柔らかく煮たポトフや里芋・にんじん・大根・きのこ類・こんにゃくなどを煮た豚汁などです。
お鍋にする時は、つけダレを白ごまペーストで作り、適度な油脂を摂ると腸を潤わせることになるため便が出やすくなります。
または、白ごまペーストをいれた豆乳鍋などもおすすめです。
年に一度は、健康診断を受けて自分の体の状態を数値で見ることは健康管理上大切ですね。
バリウム検査で嫌な思いをして、それから受けるのを止めてしまわないように薬膳の視点からバリウム後のおすすめの食事を書きました。
バリウムを飲む胃部エックス線検査ではなく、胃カメラで直接診る検査もあるので体調が若い頃とは変わる更年期世代は検診は受けましょう。
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