ブログ メニュー

薬膳カレーを作る時、スパイス以外に気をつけること

2020年10月6日

 

カレールー不使用の夏の薬膳カレーです

 

最近、家庭でもルーを入れないカレーを作る方が増えているようです。

薬膳カレーも人気みたいですね。何をもって薬膳カレーというのかがわかりにくいですよね?
そもそも薬膳カレーってどんなものなのでしょう?

 

カレーのベースとなるスパイスと材料の組み合わせで薬膳になったものが薬膳カレー

 

カレーのベースとなるのは、スパイス類と中に入れる。もっと言えば出汁も関わって来ます。

出汁をしっかりとるなら使うモノでも目的は違って来ます。鶏の出汁ならパワーアップ、赤身の牛肉の出汁なら血を増やす・・・
それぞれの食材の効能が出汁にギューッと出ると考えてください。

最初からそこまでするのは大変なので市販のコンソメやブイヨンを使うとして、残りのスパイスと材料の薬膳的な効能を使い季節や体調に合わせればそれが薬膳カレーになります。

 

カレーを薬膳にするには?と考えて具となる食材を選ぶ

 

薬膳はもともと、一人一人違う体質や体調に合わせてカラダの傾きをフラット(健康な状態)に戻すための食事です。

ですが、それを作るためにはその人のカラダの状態がわからないとできません。

なので、まずは季節ごとに誰にでも起こりやすい不調の予防に合わせてみましょう。「

秋なら、呼吸器やお肌が乾燥して来ます。それに合わせて、乾燥対策=潤わせる食材を中心に具を選びます。

普通、カレーにはそれは入れない!というものは考えません。だって、インドカレーのお店に行ってみたことがある方はこれも入れるの?と思った経験があるでしょう。

私もかつては、オクラを入れるとか考えたこともありませんでしたから。

 

秋の薬膳カレーに選ぶ食材は五臓の肺の働きをアップさせるもの

 

秋の薬膳カレーに入れるのは、五臓の肺の働きをアップさせる食材です。簡単に覚える方法は白い食材。

例えば、たまねぎ、長ネギの白い部分、蕪、白菜、じゃがいも、長芋、ゆり根、レンコン、白きくらげ、エリンギ、えのきだけ、梨、いちじくなど。
肉は豚肉や鴨肉が肺が苦手な乾燥から肺を潤わせる肉とされています。

しかし、にんじんやトマトなどの白くないものは入れてはダメなわけではありません。

にんじんはパワーチャージになるし、トマトは生だと体を冷やしますが調理すれば冷やす性質は緩和され体を潤わせる効能が発揮されます。

こんな食材を選べば、秋の薬膳カレーの具は決まって来ますね。

 

スパイスで迷うなら、まずはカレー粉を使う

 

具となる食材が決まったら、次はスパイスです。

カレーに使われるスパイスの性質を薬膳の視点から見ていくと温めるモノばかりです。その点でもこれからの季節にぜひ使いたいですね。

一種類ずつ、集めて調合するのは楽しいのですが、最初からすべてを自分でするにはハードルが高いと言う方は

市販のカレー粉を使ってみることをお勧めします。なぜなら、カレー粉はミックススパイスだからです。

カレー粉にはこんなスパイスが入っています。
スパイスを集めて作りたい方は、ここに入っているものを使ってお好きな味に調合するところから始めてみてください。

・ターメリック
・コリアンダー
・クミン
・フェンネル
・胡椒
・赤唐辛子
・陳皮

陳皮はミカンの皮を干したもので、薬膳食材には欠かせないものです。カレー粉にも入っているのですね。

そして、市販のカレールーを使っても最後の一振りで本格的な味になると話題になったのがガラムマサラです。

ガラムマサラもミックススパイスです。

カレー粉とガラムマサラの違いについてS&Bのサイトにはこのように書かれています。

カレー粉には、 「ターメリック」 が使用されますが、ガラムマサラには使用されません。

「カレー粉」 が香り・色・辛みのバランスのとれたミックススパイスであるのに対して、
「ガラムマサラ」 は、香りづけや辛みづけに活躍するミックススパイスなのです。

「カレー粉」 「ガラムマサラ」 もカレーだけではなく、様々な料理の風味づけにも活躍します。

 

S&Bのカレー粉はミックススパイスの代表です

色・香・辛さのバランスが取れたミックススパイス

 

カレーの黄色っぽい色を付けるのはターメリックなので、ガラムマサラにターメリックを加えるか、
香り・色・辛味のバランスを整えるためには両者を使えば本格的なカレーに近づくということですね。

ただし、カレー粉よりガラムマサラの方が辛さが強いので、辛さのバランスにご注意ください。

 

ガラムマサラはミックススパイスです。

ガラムマサラを使うと本格的なカレーになります。

 

 

秋の薬膳カレーはスパイスの激辛に注意が必要

秋は乾燥が始まる季節です。乾燥に弱い五臓の肺をアップさせるために食材を選んだら、スパイスで激辛にしないことが重要です。

なぜなら、辛味は温める以外に熱で乾燥させる働きもあるからです。

つまりせっかく潤わせたのに温風ドライヤーで乾かしてしまうイメージです。なので、季節や体調に応じて辛さも調節すると良いですね。

 

 

薬膳カレーを作る上で、スパイス以外に気をつけること まとめ

カレーに使われるスパイス類は体を温める性質のものがベースです。それを知った上で、食べたほうが良い人やめておいた方がいい人が分かります。

スパイスの他に使う具となる食材の性質や特性も考えて作ると薬膳カレーになります。

乾燥対策なのか、疲れの回復カレーなのかなどの目的を決めて食材を選ぶことも必要です。それは食材にはお互いの特性を打ち消す合うものもあるからです。

それには辛さも関係します。スパイスは温風ドライヤーとして乾燥させたい時は多めに(辛めに)、乾燥させたくない時は激辛にしないこと。

特に、アラフィフ世代の体は潤い不足です。激辛にはくれぐれもご注意を。

季節ごとに起こりやすい不調予防の薬膳カレーやあなたやご家族のカラダに合わせた薬膳カレーを作ってくださいね。

 

【関連記事】

夏にはアラフィフにひよこ豆のおすすめ
ひよこ豆を使って夏の代謝アップ!薬膳カレーや薬膳サラダにひよこ豆を使う4つの理由と合わせるおすすめ食材

    夏はカレーの季節ですね。 スパイスカレーや薬膳カレーを作ってみたいという方も多いと思います。 市販のカレールーを使ったとしても薬膳カレーはできると言えばできます。 それは、 ...

続きを見る

 

 

 

 

体質的に食べない方が良いものを、たまに食べてもなかったことにできる薬膳の知恵が学べる無料メール講座配信中

 

ブログ 薬膳

2025/1/15

【2025年】冬土用におすすめの食べ物|薬膳で体の中から温まる食材

    2025年の冬土用はいつ?冬土用におすすめの食べ物を薬膳の視点からご紹介します。 未の日と「ひ」の付く食べ物、体を温める食材、過ごし方まで詳しく解説しています。   目次1 冬土用とは?2025年の期間と過ごし方の基本1.1 冬土用の過ごし方2 冬土用におすすめの食べ物:薬膳の視点から選ぶ食材2.1 体を温める食材2.2 脾を養う食材2.3 気を補う食材3 冬土用におすすめの食べ物:「未の日」と「ひ」の付く食べ物3.1 「ひ」の付く食べ物(薬膳的視点も含む)4 冬土用 ...

ReadMore

お知らせ 活動報告

2024/12/23

【活動報告】もう季節の薬膳に縛られない!自然環境に応じた天気予報薬膳講座終了

2024年9月より、平日クラスと週末クラスの2クラスで開講して来た「もう季節の薬膳に縛られない!自然環境に応じた天気予報薬膳講座(全7回)」が12月1週目で終了しました。 昨今の日本の気候はこれまでの季節の常識とは変わり、春をあまり感じることなくすぐに蒸し暑い夏になり、夏の暑さは人の体温を超え、秋はカラっとして過ごしやすくなるはずがいつまでたっても真夏のような暑さや時には蒸し暑さまで続きました。 気圧の変化による不調を訴える人も多くなり「頭痛ーる」という、その日の気圧の変化が分かるアプリがあるほどです。 ...

ReadMore

お知らせ

2024/12/11

2024年 年末年始休業のお知らせ

いつもお世話になっております。 モーリー薬膳ラボ代表の森澤孝美です。   誠に勝手ながら、下記の日程を2024年の年末年始休業とさせていただきます。   ■2024年年末年始休業■ 2024年12月30日(月)~2025年1月3日(金) ※年内の無料カウンセリングは12月28日(土)が最終日となります。   年末年始休業期間中のメール、DM等によるお問合せには1月4日(土)以降に順次返信させていただきます。 ご不便をおかけしますが何卒よろしくお願い申し上げます。   ...

ReadMore

お知らせ 活動報告

2024/12/4

【活動報告】対面で舌診講座を二回開催

11月20日(水)と11月30日(日)の二回に渡り、対面で舌診講座を開催しました。   平日の方が都合の良い方と平日はお仕事があり週末の方が受講しやすい方がいらっしゃるので、今回は平日・週末の二回開催する運びとなりました。 もともと、「舌診講座」はいつですか?というお問合せとリクエストをいただいたことで開催したものです。 それだけに、以前受講されたことがある方も再受講割引を活用されてお二人再受講され、全部で9名の方が受講されました。 舌は経絡が集まる場所なので、体の中の状態が顕著に現れます。 中 ...

ReadMore

お知らせ 受講後の感想 活動報告

2024/11/26

新たに薬膳ウーマンライフケアアドバイザー誕生

2024年9月3日に全五回で開講して来ました、モーリー薬膳ラボ認定「薬膳ウーマンライフケアアドバイザー認定講座」が終了し、11月12日(火)に認定テストを実施しました。 その際の記事はこちらからお読みいただけます。 その結果、めでたく2名の「薬膳ウーマンライフケアアドバイザー」が新たに誕生しました。   一人一人の体質やその時の体調は違います。 けれど、中医学的に考えると年代別に弱りやすい五臓や体の中の状態には傾向があります。 ここに現代の日本の社会の特徴などを重ねて、不調の傾向とその対策を薬膳 ...

ReadMore

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

森澤孝美

「なかったことにする薬膳」と「簡単エイジングケア薬膳」でアラフィフをサポートする簡単エイジングケア薬膳講師。お惣菜でも外食でも選び方の理論が分れば薬膳になる。レシピが無くてもコツを掴んで実践できるとご好評。個人セッションも受付中。 薬膳食療法専門指導士。中医学と薬膳を学んだ後、多忙で食事が手作りできない人でも取り入れられる簡単エイジングケア薬膳講座を展開。日本全国より受講される。

-ブログ, メニュー
-, , ,

© 2025 モーリー薬膳ラボ 簡単エイジングケア薬膳講師 森澤孝美 なかったことにする薬膳