ブログ

いちじくを料理に使う時、なぜ肉料理が多いのか?その理由

2020年10月1日

秋が旬のフルールといえば、梨・いちじく・ぶどう・柿などでしょうか?

薬膳の本場、中国ではスープに梨を入れてエキスを煮出したり、韓国では、肉を焼く前にすりおろした梨に漬け込んでから焼くのを料理番組で見たことがあります。

日本人の私たちは、料理にフルーツを使うより、フレッシュな状態で食べたいと思いますが、フルーツの効能を知るとフレッシュで食べるだけでなく、
料理に使うことは理にかなっていると感じます。

熟し過ぎて、ドロドロになったいちじくはどうしていますか?

ジャムにする?そのままスプーンなどで食べる?

 

いちじくを肉料理に使うと、肉が柔らかくなります

 

熟し過ぎてドロドロになったいちじくは、ぜひ肉の煮込みに使ってください。

鶏手羽先の黒酢煮にいちじくを

鶏手羽先の黒酢煮にいちじくとなつめを入れて煮ています。

トロトロで美味しく、骨からもエキスが出て美容と健康の両方に効果があります。

もしくは、すりおろした梨と同じようにいちじくを潰して肉を漬け込んでから焼いても良いです。

これは、いちじくの持つ消化酵素で肉の脂肪やたんぱく質を分解するためです。

分解するということは、消化が良くなるということ。柔らかくなるし消化が良くなる。

そのため、消化器系が弱い日本人の体質的には、フルーツもこういう使い方をして欲しいのです。

煮込みに使わなくても、肉を焼いた時のソースにいちじくを入れても同じです。
ただ、この時は漬け込んだり一緒に煮こむ時のように、肉は柔らかくはなりませんのであしからず。

いちじくを使った料理の薬膳的効能も肉を消化良く食べるためです

 

薬膳的言うと、いちじくには他の秋のフルーツ同様にまず潤わせる効能があります。

他にも、いちじくの効能には消化不良の改善や便秘や下痢の改善や予防があります。

現代栄養学では、「消化酵素が含まれているから」という理由からいちじくは脂肪やたんぱく質、でんぷんを分解して食べ物の消化を促進するとなりますが、

薬膳では、いちじくには胃腸機能を高めるという大まかな効能があると言われているのです。

成分で言うか、成分まではわからなくてもその食材の効能がそういう性質であると言うか。

現代栄養学と薬膳で言っていることは、結局同じ。そういうことが殆どです。

 

いちじくを使うと砂糖を使う量が減らせることも肉料理に使われる理由です

 

いちじくなどのフルーツは料理に使われると、甘みを補うことができます。

昔からカレールーにもリンゴが使われていますよね?日本人ならよく見聴きしていたあのCMでも言っています。

料理の隠し味として砂糖を使うことは多々あります。ミートソースだって少し砂糖を加えたほうが味に奥行きが出るのでイタリア人も砂糖をほんの少し入れます。

もともと日本人は醤油と砂糖の甘じょっぱい味が好きなので、砂糖を入れる代わりにフルーツを使えば肉は柔らかくなり消化が良くなるだけでなく、
砂糖を使う量も減らせるのです。

 

まとめ いちじくを料理に使う時、なぜ肉料理が多いのか?

 

いちじくを料理に使う時、肉料理が多い理由は、いちじくの持つ消化酵素で肉が柔らかくなるからです。

薬膳的にも、現代栄養学的にも肉が柔らかくなるということは消化が良くなり胃腸への負担が軽くなるということです。

その上、砂糖を使う量も減らせると言うメリットがあります。

このような理由から、いちじくは肉料理に使われることが多いのです。

これから、熟し過ぎてドロドロになったいちじくはジャムにするだけでなくぜひ肉料理に使ってください。

肉が格段に美味しくなります。そして胃もたれしにくく栄養として吸収されやすくなります。
いちじくはフレッシュな状態かドライフルーツかジャムという先入観を捨てることも大切ですね。

鶏手羽の黒酢煮

塩コショウした鶏手羽先10個、紫玉ねぎスライス1個分、醤油、みりん、日本酒、なつめ2個、いちじく3個を圧力鍋に入れ、ひたひたの水を加えて20分圧力をかけて煮る。
シューシュー言ってきたら、弱火にして10分。火を止めて自然に圧力が抜けるまで放置したら完成。

 

 

【関連記事】

秋のフルーツといえば?体調に合わせた薬膳的な選び方

体質的に食べない方が良いものを、たまに食べてもなかったことにできる薬膳の知恵が学べる無料メール講座配信中

 

お知らせ 活動報告

2025/7/7

【活動報告】2025年モーリー薬膳ラボ外部講師セミナー開講しました

2025年7月5日(土)10時~11時半に対面にて、外部講師の先生をお招きしてセミナー・ワークショップを開講しました。 外部講師の先生をお呼びしてのセミナーはこれまでにも 2023年『ビクビクせずに発信・販売するためのヘルスビューティー系関連法規セミナー』 2024年『日本の食と日本人の健康を考えてみよう会~オーガニックとは』 を開講して来ました。 2024年からは、モーリー薬膳ラボプレミアム会員の方を対象としたクローズドのスタイルになり、2025年度が今回です。 2025年は、4月にオンラインにて開講し ...

ReadMore

ブログ 時事 薬膳

2025/5/24

【2025年夏の大阪万博】薬膳の専門家が選ぶ!40代~50代向け夏バテ対策&疲れを残さない持ち物リスト

2025年4月13日(日)から10月13日(月)までの期間に開催中の大阪・関西万博。 開催地の大阪では、5月20日にはすでに真夏日を記録しています。 前年の2024年には10月下旬まで夏の暑さが残っていたことを振り返ると、この万博期間はほぼ夏の開催となります。 会場の海の上に浮かぶ人工島「夢洲」 期間中は、多くの来場者が予想される一方で、猛暑や混雑による疲れや体調不良が気になるという方も多いのではないでしょうか? 特に40代〜50代の女性は、更年期の不調や体力の落ち込みを感じやすい時期。 暑さや人混みによ ...

ReadMore

ブログ 時事 薬膳

2025/5/10

お米が高い時の”かさましごはん”で体を考えた食材選び

お米の値上がりに負けない!薬膳の知恵で「米のかさまし食材」を上手に使い、栄養たっぷりの健康ごはんに。 体にやさしい簡単レシピも紹介。 目次1 米が高い今、食卓の見直しがチャンスに2 昔の知恵に学ぶ、かさましごはんの工夫3 米の栄養をどう補う?薬膳の視点から考える4 少ない米をサポートする、おすすめのかさまし食材5 すぐに作れる!かさまし薬膳ごはんレシピ6 米高騰でも健康に食べるための知恵が薬膳にある 米が高い今、食卓の見直しがチャンスに お米の価格がどんどん上がり、家計を圧迫するようになってきました。 日 ...

ReadMore

お知らせ

2025/4/27

2025年ゴールデンウィーク営業日のお知らせ

  いつもお世話になっております。 モーリー薬膳ラボ代表の森澤孝美です。 2025年ゴールデンウイークは基本的にカレンダー通り営業いたしますが、下記日程のみ通常と営業日が異なりますのでご了承ください。   ■ 4月29日(火)昭和の日 営業  ■ 4月30日(水)休業   上記以外は、通常通り営業しておりますので、カウンセリング、お問合せなどには随時お答えいたします。   何卒よろしくお願い申し上げます。   恒例となっております、毎週日曜日夜9時からのN ...

ReadMore

お知らせ プロ向け 活動報告

2025/3/12

3月より薬膳ウーマンライフケアアドバイザー認定講座(女性の年代別着目ポイント徹底スタディ)開講中

3月4日(火)より四期目となった、モーリー薬膳ラボ「薬膳ウーマンライフケアアドバイザー認定講座(女性の年代別特徴と着目ポイント徹底スタディ講座)(全五回+認定テスト)が開講中です。 講座の内容はこちらからご覧ください。 今期は、小学生のお子さんのお母さんで小学校から大学まで「命の授業」「次の世代に命のバトンを繋げるための自分の健康」講演活動をされている丁度更年期世代の方のマンツーマンです。 ご自身の経験や、関わって来られたこれから結婚し母になる可能性のある20代女性の現状などの話には私も学ばせていただいて ...

ReadMore

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

森澤孝美

「なかったことにする薬膳」と「簡単エイジングケア薬膳」でアラフィフをサポートする簡単エイジングケア薬膳講師。お惣菜でも外食でも選び方の理論が分れば薬膳になる。レシピが無くてもコツを掴んで実践できるとご好評。個人セッションも受付中。 薬膳食療法専門指導士。中医学と薬膳を学んだ後、多忙で食事が手作りできない人でも取り入れられる簡単エイジングケア薬膳講座を展開。日本全国より受講される。

-ブログ
-, , ,

© 2025 モーリー薬膳ラボ 簡単エイジングケア薬膳講師 森澤孝美 なかったことにする薬膳