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世界保健デーに考える食の知識の大切さ

2022年4月7日

 

世界保健デーに考える食の大切さ

 

今日4月7日は、1948年に設立されたWHO(世界保健機関:World Health Organization)が定めた世界各国でテーマに沿ったイベントを開催することで健康を考え啓発する日です。

2022年のテーマは「私達の地球、私達の健康 (Our planet, our Health)」。

厚生労働省のサイトには「気候の危機は健康の危機」だと書かれています。
厚生労働省 2022年世界保健デーのテーマは「私達の地球、私達の健康」です。より

世界でも健康に過ごせない国や地域がありますが、医療機関が少ない、医師や看護師などの専門家が少ない、治療薬の不足などだけでなく、それ以外にも私達は取り巻く環境の影響で誰しもが健康を保つことが難しくなっているのを意識しなければなりません。

SDGsの17の目標のうち、三つ目に「すべての人に福祉と健康を」がありますが、世界保健デーの今年のテーマとSDGs三つ目の目標は食とも密接なつながりがあります。

ここでは、世界保健デーをきっかけに、普段の食事と何を食べたらよいのかという食の知識を意識していただきくきっかけとして、現在健康に関することで起こっている問題についてDDCsと薬膳の視点からお伝えします。

 

全ての人に健康と福祉を

開発途上国や紛争地域などの場合、すぐに医療が必要でも絶対数が不足して欧米や日本なら助かる命が助けられないこともあります。

特に開発途上国や紛争地域の場合は衛生状況の悪化などから感染性の病気に罹ると命に係わることになるケースが少なくないでしょう。

 

WHO

 

ですが、そのような国や地域以外でも非感染性の疾患により若くして命を落とすケースもあるのです。

SDGs三つ目の目標の四つ目のターゲットはこのように掲げられています。

2030年までに、非感染性疾患による若年死亡率を、予防や治療を通じて3分の1減少させ、精神保健及び福祉を促進する。

 

非感染性疾患とは

非感染性疾患(NCD:Non-Communicable Disease)とはWHOに定義された、不健康な食事や運動不足、喫煙、過度の飲酒他、大気汚染などにより引き起こされる、がん・糖尿病・循環器疾患・呼吸器疾患・メンタルヘルスなどの慢性疾患をまとめて総称したものです。

30~69歳代という若年世代で毎年1,500人もが非感染性疾患によって命を落としており、この85%は低・中所得国が占めると言うことなのです。

公益社団法人 日本WHO協会公式サイトより

海外のドラマや映画で、ドーナツとコーヒーの朝食をオフィスのデスクで食べ、昼はホットドッグかハンバーガーに大量のフライドポテトとコーラ、夜はステーキとマッシュポテトにサラダなどという光景を見たことがあるかもしれません。

量も日本人には多いですが、これを食べている人が大体健康的な体型ではないのです。

 

ドーナツを持つ太った警官

脂肪と砂糖を大量に摂り、移動は車。

これでは太るのも当然ですし、ただ皮下脂肪がつくだけでなく内臓脂肪、血管の内側にも脂肪がつき血液はドロドロのいわゆる生活習慣病へまっしぐらです。

 

体が不健康になるとメンタルも健康ではいられなくなるのでSDGsでも精神保健にも触れているのです。

非感染性疾患の原因は食事だけではありませんが、食事が大きなウエイトを占めていると考えられます。

 

 

日本にもある食の知識のなさからの非感染性疾患

国公立小中学校では何らかの形で給食を取り入れていますが、自治体によっては選択制や外部の宅配弁当を利用しているところもあります。

管理栄養士が献立を作り、栄養価を考えて作られているいわゆる給食でなく、子供が今月は給食、来月は給食は止めるなどが選べる場合、給食を選ばなかった月は保護者が昼食を用意するか子供が自分で何かを買って行くことが一般的でしょう。

一例ですが、保護者からお金をもらい登校時にコンビニで子供が購入する場合、甘い飲み物(炭酸類は禁止、ペットボトルは禁止などの決まりがあるのが一般的です)とパン、夏はざる蕎麦やそうめんと甘い飲み物などを選ぶ子もいるのです。

また、保護者が昼食として持たせる場合でもドーナツだけという子もいます。

毎日のことではないとしてもこれが週に何度もとなると成長期の栄養不足は否めません。
そして、すでに10代半ば頃から非感染性疾患予備軍になり始めているのです。

栄養よりもとりあえずお腹がいっぱいになることが最優先という考え方だと、保護者にも非感染性疾患のリスクが高まります。

非感染性疾患は日々の生活の積み重ねによりじわじわと進行するため気づいた時には慢性化していることが多いのです。

なぜお腹がいっぱいになるだけではいけないのか?
自分で買う時でも、好きなものではなくどんなものを選ばなければならないのか?

SDGsの目標として掲げられていることは、日本でも身近なところにあるのです。カロリーは足りていても栄養が足りていない栄養失調の子供と大人が多いのです。

 

地球環境の変化による食物の変化と影響

薬膳の視点からお話すると、地球温暖化による食物の変化とその影響があげられます。

先日も三月だと言うのに半袖で過ごせる日がありました。

その数日後には、最高気温が10℃を下回る。

これまでにも三月で雪が降った年はありましたが、三月なのに初夏のように20℃を超えることは思い出せません。

ビニルハウス栽培技術の発達もあるとは思いますが、三月初旬にはゴーヤがスーパーにお目見えしました。

たけのこや、蕗などの春の山菜類よりもはるかに早い時期です。

 

もともとどこで食べられている物か?旬はいつなのか?を考える

ゴーヤチャンプルーなどの料理で知られるようになったゴーヤの産地は、沖縄県(6,247トン)、宮崎県(2,242トン)、鹿児島県(2,006トン)となっています。(平成30(2018)年 農林水産省産地域特産野菜生産状況より)

沖縄県を中心とした気温の高い地方が産地なのです。

その旬は夏。つまり暑い地方で暑い夏に昔から食べられて来た野菜です。

 

夏野菜は体を冷やす

食材には、その地方のその季節に必要な栄養が含まれていることが多く、ゴーヤも例外ではありません。

薬膳では、栄養学とは違い栄養素で示すことはありませんが、それを食べると体を冷やす・温める・どちらでもないという性質があります。

その性質の中でも、要らない水分を排泄させたりデトックスさせるなど食材の特性があります。

ゴーヤは夏が旬の食材だけに、体を強く冷やす性質を持ち解毒効果があるとされています。

まだ、気温が低い三月初旬にゴーヤを食べると、冷え性の人はさらに冷えてしまいますし、解毒させるには体はまだ開く気温ではないため食べる時期ではないと言えます。

このような食材の持つ性質や特性を知らずに売っているからというだけで食べてしまうと、体には負担になることがあるのです。

 

気温が上がると冷たい物しか売っていない

三月に一度夏のような気温に上がった頃から、自動販売機に冷たい飲み物しかないというSNSの投稿を何度か見ることがありました。

数日後には10℃を下回る時期なのに、外出先で冷たい飲み物しか買えないのは不便ですよね。

地球温暖化の影響で、春がほとんど無くあっという間に夏になることを考えて早めに冷たいものだけにするのかもしれませんが、冷たいものを飲むことで不調も多くなっている気がしてなりません。

そもそも、消化器系に当たる五臓の「脾」は冷たいものに弱いので、真夏でも氷の入った冷たい飲み物はおすすめしていないのです。

この時期に温かい飲み物を探すことができないために仕方なく冷たいものを飲む人もいるでしょう。

便利なようで不便なのです。

外出先で、真夏でも温かい飲み物が買えれば小さいお子さんを連れたお母さんも便利でしょうし、温めたミネラルウォーターが買えたら薬を飲む人にも便利ではないでしょうか?

小さい頃から胃腸を弱らせないことは健康な体作りの最初の一歩になります。

 

食の知識の大切さを知ることで防げる疾患もある

食事は、単に食欲を満たすものではありません。

食事は人の体を作り、動かし思考させメンタルまで左右するものです。

ガソリンに適切なものを使えば、その車は長持ちし効率よく力を発揮しますが、人の体も同じなのです。

食の知識がないばかりに、自ら病気を招いてしまう人、健康な思考から遠ざかってしまう人がいると考えると食の正しい知識を早くから身に付けることを重要視して欲しいと考えます。

世界保健デーをきっかけに、普段の食事をただ空腹を満たすためだけのものになっていないか、流行りのものばかりになっていないか、旬と大きくかけ離れたものになっていないか一度見直してみてください。

贅沢なものでなくその日の体調や気候に合わせて食べ物を自分で選べるように消費者は賢くなる、生産者は季節を無視しない。

そんな日本になることで防げる疾患も減るのではないでしょうか。

 

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「なかったことにする薬膳」と「簡単エイジングケア薬膳」でアラフィフをサポートする簡単エイジングケア薬膳講師。お惣菜でも外食でも選び方の理論が分れば薬膳になる。レシピが無くてもコツを掴んで実践できるとご好評。個人セッションも受付中。 薬膳食療法専門指導士。中医学と薬膳を学んだ後、多忙で食事が手作りできない人でも取り入れられる簡単エイジングケア薬膳講座を展開。日本全国より受講される。

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