ブログ 中医学

口の中を噛む癖がある人の原因と対策は胃腸ケアがカギ

2020年12月14日

よく口の中を噛んでしまう人がいます。

集中して食べていないからという説もありますが、薬膳の基になる中医学では口腔内が浮腫んでいると考えます。

 

口の中を噛むのは、口腔内が浮腫んでいるから

 

頬の内側をガリっと噛んでしまうと、そこから口内炎になったりお味噌汁や醤油系が染みることもありませんか?

痛いので、噛まないに越したことはありません。

でも、噛む癖のある人は繰り返すことが多い傾向があります。

それは口の中が浮腫んでいて、頬の内側が歯に当たりやすいからなのです。

 

消化器系に当たる「脾」が弱っていると浮腫みやすい

 

食べたり飲んだりしたものの消化吸収排泄を担当するのは、五臓の「脾」です。

現代医学の脾臓の事ではなく、消化吸収排泄の「働き」に名前を付けています。

このシステムは、食べたものから栄養を作り出すだけでなく、水巡りの一端を担っています。

なので、脾が弱ると水巡りが悪くなり、わかりやすい場所で言えば脚が浮腫むということが起きます。

脚だけでなく、頬の内側や舌も浮腫むため歯に当たりやすくなって、口の中を噛みやすくなってしまうと考えられているのです。

 

口の中を噛む癖を減らすには、胃腸のケアをする

 

口の中が浮腫む原因が分ったところで、噛まないようにするためには胃腸のケアということになりますね。

では、どんなことに気をつけると良いのでしょうか?

まず、控えた方が良いものが3つあります。

1.冷たい飲み物食べ物

2.脂っこい味のしつこいもの

3.砂糖を使った甘いもの

これは脾を弱らせる食材としてあげられている「肥甘厚味」と言われるものです。

控えた方が良いものを少し減らしたり、しばらく食べたり飲んだりすることを減らすだけでも胃腸機能は回復します。

 

次に消化器系をアップするために、おススメなものがあります。

砂糖の甘味ではなく、天然のほっこりとした自然な甘みを持つものです。

芋類、豆類(大豆、枝豆など)、かぼちゃ、とうもろこしなどがこれに当たります。

そして、これらを食べる時は、温かく消化の良い食べ方に調理してください。

 

なぜなら、消化器系は冷えない方が本来の働きができるからです。

そして、早食いを止め、よく噛んで食べることが最も大切です。

よく噛むためには、食事中にスープやみそ汁以外に、お茶や水などの飲み物を摂らないことにも気をつけると良いのです。

食事中にお茶や水などを摂ると、よく噛まなくても流し込んでしまえるからです。

 

 

まとめ

 

口の中をよく噛む癖は、口腔内が浮腫んでいるために歯が当たって噛んでしまうことが原因です。

浮腫みの改善のためには、中医学で言われているのが消化器系を正常にすることです。

消化器系の働きは、控える方がよい「肥甘厚味」を少なめにして、天然のほっこりとした甘い味の食材を、消化に良い温かい食べ方で食べることで改善されます。

その結果、浮腫みの原因となる要らない水分の排泄ができて水巡りが良くなり、口腔内が浮腫みに肉なり口の中を噛む回数が減るのです。

何度も噛むと、そこから口内炎になることもあるので、まず胃腸機能を弱らせないように気をつけて見て下さいね。

 

 

【関連記事】

全ての砂糖は体に悪いの?代わりを使えば良いの?

 

みかんの皮は捨てないで!お腹の冷えを温めて胃腸の働きを改善する

 

 

 

 

 

 

 

 

体質的に食べない方が良いものを、たまに食べてもなかったことにできる薬膳の知恵が学べる無料メール講座配信中

 

お知らせ 受講後の感想 活動報告

2024/4/22

【活動報告】怪しくない!面白い!東洋医学を実践するための気の話を開講しました

2024年4月24日(水)に二回目となる『怪しくない!面白い!東洋医学を実践するための気の話』を開講しました。     薬膳の基になる中医学では体の構成要素を「気・血・津液」の3つだと言います。   その中の「気」は元気、やる気、勇気など普段使っている言葉でも何となくは感じるもののハッキリとわかりにくいと誰もが思うものです。   そこで「気」にフォーカスして「気」とは一体どんなものなのか?をお伝えする講座となりました。   中国では日本の縄文時代以前から「 ...

ReadMore

お知らせ 活動報告

2024/3/24

【活動報告】朝日カルチャーセンタ―様にて『薬膳DE骨粗鬆症予防』を開講しました

2024年3月23日(土)13:00~14:30に朝日カルチャーセンターくずは教室様にて『薬膳DE骨粗鬆症予防』を開催しました。     女性は閉経後「骨粗鬆症」になりやすいことは、現代ではよく知られていることです。   閉経により女性ホルモンのエストロゲンの活性化は閉経前の1/10程度に下がると言われ、閉経前にあったエストロゲンによる脳、肝臓、腎臓、皮膚等への良い影響が減少することで更年期以降の様々な変化が見られます。   エストロゲンからの良い影響がなくなること ...

ReadMore

お知らせ 中医学 活動報告

2024/3/14

単発中医学講座『みんなの体の時間割  五臓のシステムが働くベストタイムを知ろう!』を開催しました

本日3月13日(水)10:00~12:00にオンラインにて「みんなの体の時間割~五臓のシステムが働くベストタイムを知ろう!」を開講しました。 月に一度のペースで過去に開催した単発講座(中医学・薬膳)の中でリクエストがあった講座を再開講しています。   体の時間割とは子午流注(しごるちゅう)」の事。中医学の基礎となる中国の古典であり医学書の『黄帝内経』に書かれています。   子午流注では、五臓六腑を自然界の一日の流れに沿って当てはめ、五臓六腑それぞれが最も活発に活動する時間帯と最も不活発 ...

ReadMore

お知らせ 中医学 活動報告

2024/3/3

対面にて舌診講座を開講しました

横浜にて2024年2月29日(木)に対面の舌診講座を行いました。 舌診は中医学の大切な四診(望診・聞診・問診・切診)のうちの望診の一つです。 舌には経絡が集まっておりその人の体質や内臓の状態が現れるため、人を映す「鏡」だとも言われます。   問診で伝わらなかったことや、お子さんや高齢者等自分の状況が上手く伝えられないケースでも舌を見ると分かることがたくさんあります。   サロンに来られるお客様のカウンセリングから、その方に合った施術や食事のアドバイスに中医学の知識と薬膳による食のアドバ ...

ReadMore

お知らせ 活動報告

2024/2/28

特別勉強会「日本の食と日本人の健康を考えてみよう会~オーガニックとは」開催しました

外部講師をお招きして「日本の食と日本人の健康を考えてみよう会~オーガニックとは?」を開講しました。   これは、薬膳の視点から自分や家族の体調に合わせた食材のピックアップができて来た方、サロンのお客様や飲食店のお客様に食のアドバイスができて来た方から出て来た疑問の 「選ぶ食材の農薬や添加物に関しては問題ないのだろうか?」に合わせて開講することにしたものです。   4回シリーズの1回目を2024年2月26日に開講しました。   スライド表紙の掲載許可をいただいています &nbs ...

ReadMore

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

森澤孝美

「なかったことにする薬膳」と「簡単エイジングケア薬膳」でアラフィフをサポートする簡単エイジングケア薬膳講師。お惣菜でも外食でも選び方の理論が分れば薬膳になる。レシピが無くてもコツを掴んで実践できるとご好評。個人セッションも受付中。 薬膳食療法専門指導士。中医学と薬膳を学んだ後、多忙で食事が手作りできない人でも取り入れられる簡単エイジングケア薬膳講座を展開。日本全国より受講される。

-ブログ, 中医学
-, , , ,

© 2024 モーリー薬膳ラボ 簡単エイジングケア薬膳講師 森澤孝美 なかったことにする薬膳