11月も下旬になるとお正月まで後1か月ちょっとです。
お正月頃からお餅を食べる機会がふえると思いますが、お餅を食べると便秘になるという人がいます。
普段、便秘になることのない私でもお餅をたくさん食べると便秘になってしまうことがあります。
私だけに起きることでしょうか?いや、誰にでも起こることなので、今日はお持ちを食べても便秘にならない食べ方についてです。
お餅を食べると便秘になる2つの理由
お餅の材料はもち米です。
薬膳では私達がご飯として食べているうるち米ともち米では性質や特性が違うと考えられていて、うるち米よりもち米の方がパワーアップになると言われています。
うるち米が体を温めも冷ましもしない平性なのに対し、もち米は体を温める性質です。
両者ともに、お腹を強くしてパワーアップする食材ですが、もち米は下痢を止める止瀉作用があると言われる特性があります。
これを知らない時から、体感的に1日5~6個お餅を食べると便秘になると感じていました。
お正月だと、朝はお雑煮で2個、お昼は焼餅だけで済ますということはないですか?知らない間に5~6個は食べてしまっているんです。
お餅を食べて便秘になるのには、理由が2つあると言えます。
一つ目は、お餅が持つあの粘りによって、体の水分を出しにくくするため。
二つ目は、お餅だけで食事を済ませてしまうと(お昼など)絡めとって排泄する食物繊維や水分などを取らないため出しにくくなること。
こんな理由から、お餅を食べると便秘になりやすいのです。
お餅をたくさん食べたり常食しない方がいい人
体質的に、お餅の持つ性質を避けた方が良い人もいます。
お餅は体を温めて、要らないものを出しにくくすると言う特性があるため、避けた方が良い人は、ニキビや湿疹など皮膚に水疱系のトラブルが出やすい人、冬でも薄着で過ごせる暑がりの人、痰の絡んだ咳が出たり、副鼻腔炎の人など。
また、今は出ていなくても春になると花粉症になる人、アレルギーのある人もたくさん食べたり常食しない方がよいタイプです。
水疱系の皮膚トラブルがある人や花粉症の人は、冷飲食や脂っこいもの、砂糖を使った甘いものなどで胃腸の働きを低下させ要らない水分を溜めている人が多いです。
ドロッとした鼻水や副鼻腔で鼻水が出にくい時は特にお餅は止めておいた方がよい食材になります。
お餅を食べても便秘になりにくい食べ方
1.お餅を食べても便秘になりにくい食べ方は、お雑煮のようにスープの中に入れて一緒に食べる
汁物と一緒に食べれば、お餅だけ食べるよりお腹がいっぱいになるので、お餅の食べ過ぎを予防できます。
スープ(出汁)には野菜やきのこなどなるべく繊維の多いものを具だくさんに入れて食べることも大切です。
その繊維質が、お餅と混ざり出しやすくするからです。
2.焼餅を食べる時は、大根おろしと一緒に食べる
生の大根にはジアスターゼという消化酵素が含まれています。
焼餅の食べ方に大根おろしに醤油を混ぜた辛み餅があります。これは実に理にかなった食べ方で、消化を助ける大根おろしを一緒に食べることでなかったことにする薬膳になっているのです。
3.海苔やもずくなどの海藻類と一緒に食べる
薬膳では、海藻類は体の中でドロッとなった要らない水分を排泄すると言われています。
焼餅に巻いて食べる海苔もそうですが、出汁の中にもずくやめかぶなどをいれて澄まし汁でいただくのは、粘りのあるお餅を食べることで更に要らない水分が粘度を増して出にくくなるのをなかったことにする薬膳です。
4.ぬか漬けを食べておく
腸の状態が良くないと便秘になってしまいます。腸の状態を良くしておくためには発酵食品を食べることも心掛けておきます。
特に、ぬか漬けなどの植物性乳酸菌は生きたまま腸に届きやすいと言われるので、ぬか漬けをおすすめします。
まとめ
お餅を食べると便秘になる理由は、もち米の持つ粘りが関わります。
ねばねばによって、体の中にある余分なものが出しにくくなるだけでなく、汁物と一緒に食べないとお餅だけではなかなかお腹がいっぱいにならないのでつい食べ過ぎてしまうということがあります。
また食物繊維も摂れないため、絡めとって排泄することができず体の中に停滞することになってしまうのです。
お餅を食べても便秘になりにくい食べ方は、出汁に入れて野菜やきのこなどの食物繊維が豊富なものと一緒に食べることと、焼餅で食べるなら辛み餅や海苔巻きなどを食べること。
腸内環境を保つためにぬか漬けを一緒に食べることで、後で苦しくならずに美味しくお餅を食べられます。
来年のお正月は便秘知らずでお餅を食べて下さいね。
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