本格的な夏が始まる前の日照不足と、真夏の酷暑で全国的に野菜の生育状況が良くありません。
生産者さんが相当ご苦労されていることだと思います。
でも、一般消費者にとってはいくらその時期にはコレを食べると良いと勧められてもあまりに高いと買うのに躊躇してしまいますよね。
例えばきゅうり。例年なら旬の時期には高くても3本で150円くらいでしょうか?それが先日は2本で198円。1本100円です。
100円と考えればもちろん買えないものではありませんが、もし隣に1個198円のキャベツがあれば普通キャベツを選びませんか?
きゅうりは2本を四人家族で食べたら1回で終わってしまうけれど、キャベツなら何度も使えますよね。
ただ、きゅうりとキャベツは同じ野菜でも性質や効能が違うのです。
きゅうりのカラダにこもった熱を冷ます性質はキャベツにはありません。素早くカラダを潤して不要な水分を出すという特性もありません。
きゅうりの持つ性質や特性が必要な時、高くても仕方なくきゅうりを買わなければならないのでしょうか?
野菜が高い時は似た性質で値段の安い野菜を選ぶ
きゅうりはウリ科なので、まずウリ科の野菜を見てみます。この時期、ウリ科のゴーヤも冬瓜もお値段は高め。
では、最初にきゅうりの持つカラダにこもった熱を冷ます性質に注目して探してみると、安定してリーズナブルなのはもやしではないでしょうか?
もやしは大豆もやしと緑豆もやしがあるのを知っていますか?
きゅうりと同じカラダの熱を冷ますのは緑豆もやしなので緑豆もやしを選びます。1袋買っても50円しないでしょう。
もやしは「もやしっ子」などと言われるようにひ弱で栄養の無いもののように思われがちですが、大豆にしても緑豆にしても豆の発芽したものです。
薬膳では一物全体と言って、一つの食材のすべての効能をいただくという考え方があるので、もやしも根を取らずにすべていただきます。
特に、緑豆もやしには大豆もやしにはないモリブデンという鉄分吸収促進成分が豊富と言われるのです。コレ、女性には大切!!
野菜の特性が全く同じではない!そんな時は食材を組み合わせれば解決
緑豆もやしはきゅうりと同じくカラダにこもった熱を冷ます性質を持ちますが、きゅうりにはあるのに緑豆もやしにはない特性はカラダを潤すということ。
この特性を持つ食材の中からもやしと合いそうなものをいくつかピックアップしてみます。
例えばトマト、レンコン、梅、オリーブ、ほとんどのウリ科の野菜などです。
緑豆もやしと合わせるなら・・・茹でた緑豆もやしとシャキシャキの歯ごたえを残したレンコンのサラダ、緑豆もやしの梅干し和えなど
いくつか考え付きませんか?
全く同じ特性の食材が無くたって食材同士を組み合わせれば解決できます。そうすれば、もしお目当ての野菜が高騰していても他の野菜を使ってカラダに合わせた薬膳はできるという訳です。
薬膳を知らない方、薬膳を始めたばかりの方は〇〇にはコレ!と一つの食材を当てはめて覚えていると思います。
覚える時は、最低3個の似た性質や特性を持つ食材を同時に覚えておくと、一つがダメなら別の二つのどちらかを使えばよいと考えられます。
野菜が高い時、コスパ良く栄養も摂れる料理のまとめ
野菜が高くても、全てが一律高い訳ではないはずです。
安定して供給できるものは、野菜が高騰しても値段はそうそう変わりません。その野菜をチェックして性質や効能を知っておくことが大切です。
そして、その食材にはない効能が必要なら他の食材の効能を合わせる!意外と身近な簡単なことで今、高くなっている野菜の効能は満たせるのです。
自然が相手なので野菜や魚などの生産量は、工場で作られるもののように安定供給ができません。だからこそ私たちの工夫が大切ですね。
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