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【2025年】冬土用におすすめの食べ物|薬膳で体の中から温まる食材

 

 

2025年の冬土用はいつ?冬土用におすすめの食べ物を薬膳の視点からご紹介します。

未の日と「ひ」の付く食べ物、体を温める食材、過ごし方まで詳しく解説しています。

 

冬土用とは?2025年の期間と過ごし方の基本

土用は年に4回あり、立春、立夏、立秋、立冬の直前約18日間を指し、季節の変わり目にあたります。
特に冬の土用は寒さで体力が低下しやすく、体調を崩しやすい時期です。

2025年の冬土用期間は、2025年1月17日(金)から2月2日(日)まで

冬土用の過ごし方とおすすめの食べ物を薬膳の視点から解説していきます。

 

冬土用の過ごし方

土用は自然界のアイテムを五つに分けた五行学説の「土」の気が盛んになる時期で、体の中では脾(消化器系のシステム)が影響を受けやすいとされています。

脾は飲食物を消化吸収し、体に必要なエネルギーや栄養を作り出す重要な役割を担っています。そのため、冬土用は消化器系に負担をかけない食事を心がけ、脾の働きを助けるとともに体を温めることが基本となります。

 

  • 静かに過ごす: 土用期間は、土を動かす作業(庭の手入れ、建築など)は避けた方が良いとされています。ゆったりと過ごし、心身を休めることを意識しましょう。冬は「閉蔵」の時期とも言われ、体温や養分を体から外に出さないように体は貯め込む時期です。体に養分を貯めるように知識や技術を貯めるのにもおすすめの時期。活発に外で活動するより屋内で知識や技術の向上に努め、春になったら花を咲かせるように貯めた知識や技術を発表すると良いとされます。

  • 体を温める: 冬の寒さで体温が下がりやすく、免疫力も低下しがちです。体を温める食材や調理法を取り入れ、体を内側から温めましょう。
  • 消化の良い食事: 胃腸に負担をかけないよう、消化の良いものを選びましょう。特に土用は脾の働きが弱まりやすいので、消化の良いあっさりした味付けの暖かい食事が重要です。

 

冬土用におすすめの食べ物:薬膳の視点から選ぶ食材

 

土用におすすめの食べ物は、体を温め、脾を養い、気を補うものに加え、夏土用には丑の日にちなんで「う」の付く食べ物が縁起が良いとされますが、冬土用特有の「未(ひつじ)の日」にちなんだ「ひ」の付く食べ物が中心となります。

また、緋色(ひいろ)という事から赤い色の食べ物も縁起が良いとされています。

 

ちなみに2025年の冬土用未の日は1月26日です。

 

 

体を温める食材

  • しょうが: 体を温める代表的な食材です。血行促進作用や発汗作用があり、冷え性改善に効果的です。更年期でホットフラッシュなどがある時は使い方に注意が必要です。

 

  • ネギ: 体を温める作用があり、風邪の予防にも効果があるとされています。
  • ニラ:体の内部を温めて活性化させる効能と疲労回復効果があるとされます。
  • 羊肉: 体を温める作用が強く、特に冷えが強い方におすすめです。
  • えび: 足腰の冷えの改善や疲労回復効果、血行不良の緩和に効果があるとされます。干しエビやあみえびも同様です

脾を養う食材

  • いも類(さつまいも、じゃがいも、長いも、山いも): 脾を養い、胃腸の働きを整える効果があります。
  • 豆類(大豆、黒豆、小豆): タンパク質や食物繊維が豊富で、脾を養い、体の機能を維持するのに役立ちます。
  • 米: 脾を養う基本となる食材です。白米だけでなく、玄米や雑穀米なども取り入れると、より栄養バランスが良くなります。胃腸が弱い場合玄米は消化しやすい発芽玄米がおすすめです。
  • かぼちゃ: 甘味があり、脾を養うのに適した食材です。ビタミンやミネラルも豊富で、免疫力向上にも効果が期待できます。

気を補う食材

  • 鶏肉: 気を補い、体を温める作用があります。スープや煮込み料理などで摂り入れると良いでしょう。
  • 種実類(ごま、アーモンド、くるみ、カシューナッツ): エネルギー源となる脂質やミネラルが豊富で、気を補うのに役立ちます。
  • きのこ類(しいたけ、まいたけ、しめじ)食物繊維が豊富で気を補い、免疫を高める作用があるとされます。カロリーが低いのでダイエット中にもおすすめです。

 

冬土用におすすめの食べ物:「未の日」と「ひ」の付く食べ物

 

夏土用の丑の日に「う」の付くものの一つとして鰻を食べる習慣と同様に、冬土用には、「未(ひつじ)の日」を意識し、「ひ」の付く食べ物を摂ると良いとされています。

2025年の冬土用の未の日は1月26日ですが、未の日以外でも冬の寒さから体を守る食材が多いので積極的に食べましょう。

 

「ひ」の付く食べ物(薬膳的視点も含む)

  • ヒラメ: 白身魚で消化が良く、脾胃を健やかに保ちます。良質なタンパク質を含み「気」を補って体力の回復にも役立ちます。
  • ヒジキ: 海藻類はミネラル豊富で、特にヒジキはカルシウムや鉄分が多く、造血作用を助けます。冷えの原因となる血行の促進や水分代謝作用も期待できます。
  • ヒヨコ豆: 豆類は脾を養う代表的な食材です。タンパク質や食物繊維が豊富で、便秘解消にも役立ちます。体の構成要素の一つ「血」を補うとされます。
  • その他「ひ」の付く食材: 緋色(赤色)の食材(例:人参、ビーツ、なつめ、トマト、イチゴなど)は「血」を補うとされる赤い食材で、抗酸化力の高いポリフェノールが豊富です。ただし、ビーツ、トマト、いちごは体を冷やすので食べる量や食べかた、調理のしかたなどに工夫しましょう。

にんじん、大豆が入っているので土用の食事としても「脾」にも良い組み合わせ

 

冬土用を心身ともに健やかに過ごすために:生活習慣と注意点

食事だけでなく、適度な運動や質の高い睡眠も、冬土用を健やかに過ごすためには重要です。

  • 適度な運動: 体を動かすことで血行が促進され、体が温まります。ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で運動を取り入れましょう。体が温まっていない時に急に動かすと筋肉を傷めることがあります。ウォーミングアップを忘れずに。
  • 質の高い睡眠: 十分な睡眠をとることで、体の疲れを癒し、免疫力を高めることができます。夜は11:00には寝ている様に、夜更かしせずに朝日を浴びて体内時計を毎日リセットするのも大切です。
  • 精神的な安定: ストレスを溜め込まず、リラックスする時間を持つことも大切です。ストレスを溜めた状態は「気」が滞っている状態。体の冷えの原因ともなります。
  • 入浴:シャワーだけで済ませるのではなく、浴槽に浸かって深部体温を高め新陳代謝を促進しましょう。

 

注意点

  • 上記はあくまで一般的な薬膳の考え方に基づいたものであり、すべての人に当てはまるわけではありません。
  • 持病のある方や、体質に不安のある方は、医師にご相談ください。
  • 食材アレルギーのある方は、該当の食材を避けてください。

この記事が、皆様の2025年の冬を健康に過ごすためのお役に立てたら幸いです。

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森澤孝美

「なかったことにする薬膳」と「簡単エイジングケア薬膳」でアラフィフをサポートする簡単エイジングケア薬膳講師。お惣菜でも外食でも選び方の理論が分れば薬膳になる。レシピが無くてもコツを掴んで実践できるとご好評。個人セッションも受付中。 薬膳食療法専門指導士。中医学と薬膳を学んだ後、多忙で食事が手作りできない人でも取り入れられる簡単エイジングケア薬膳講座を展開。日本全国より受講される。

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